経営理念への思い

経営理念は、私が国税局勤務時代から企業にはなくてはならないものとの認識に立っておりましたが故に、弊事務所の経営理念である「信頼と誇り、源泉は人」をはじめ行動規範につきましては、国税局退官後、税理士登録がなされる約1か月間で悩み考え創り上げたものです。

国税局時代に培ったものとは何か?税理士業として、これから世に出ていくためには何が必要か?退官時にある金融機関に勤務していた先輩から言われた「赤ひげ税理士」としての役割は何か?をずっと考え続けました。

この理念が生れた背景に、国税局時代のある税務調査が基因していると言っても過言ではありません。税務調査のことですからあまり詳しくはお話しできませんが、その事件は調査着手が小雪もちらつく2月中旬だったと思われます。着手からちょうど1週間程度たった頃でしょうか、私たちが予想していたとおり調査対象の社長が不正(脱税)をしている事実をつかみました。それから反面調査、銀行調査を繰り返し、私としては不正の全貌を把握したつもりでしたが、社長はなかなか私の話に耳を傾けてくれません。

それから何回も社長と面会し事件以外のよもやま話にもつき合わされたり、経営に対する愚痴にお付き合いさせられたりして、すでに数カ月が過ぎようとしていました。

そんなある日、その社長が「あんたには負けた。修正申告に判をつくから」と電話がありました。今までの経緯から私は半信半疑で社長と面会しましたが、その時の社長は今までとは違って笑顔で出迎えていただき、気持ちよく修正申告書に判をいただくことができました。最後には握手まで求められたほどです。小雪ちらつく2月の着手から冷房がきいた8月の終結でした。

調査の過程では玄関先に塩をまかれたほどの社長がなぜ急変したのか、その時、私には理解できませんでしたが、それから3年が経ち、私の後輩がその会社を調査した時に社長の言葉を後輩があずかって帰ってきました。後輩に社長はこういったと言います。

「松田さんは元気にしているか?あの人のおかげでうちの会社は3年間でこんなに大きくなった。松田さんがあの時「透明な会社経理こそ大きな会社になる。社長はこの会社を大きくしたくないのか。従業員さんにとってもこの会社を大きくしなければならないのと違うか」と言われた言葉、それから松田さんはうちのお客さんのところまで何件か反面調査に行ったみたいだが、その時にその客さんの家の電球まで変えてくれたとお客さんから話を聞いた。あの時、調査官が松田さんであってよかった。よろしく伝えてほしい」とのことでした。今ではその社長は法人会役員として「租税教室(税金の出前授業)」の講師をしていただいているそうです。

こういった税務調査で私が現職時代に学んだことは、数字だけではないということでした。数字に魂を入れなければ相手には伝わらない。その、原点は1対1の人であるということ。そして修正申告書に判をいただくうえでも再犯を防止するためには、十分に相手にも納得していただいてそして判を押していただくこと。

今後、税理士として税務署と納税者の方との中立となって業務を推進していくためには、と考えたときに、この経験に置き換えて考えてみれば、そこに明確な答えが出てきました。

行動規範では、1番目に「お客様の喜びをめざそう」を掲げさせていただきました。

そのためには、いかなる小さな嘘も無く勇気をもって自分をさらけ出し、常に相手の気持ちになることが肝心です。これは、税務調査も同じです。勇気をもって自分をさらけ出さないことには、相手も本音を語ってくれません。

2番目の「形式にとらわれず結果を求めよう」、そのためには、スペシャリストを目指し自分だけの技を極め、様々な分野のトップに触れてみる必要があります。私も現職時代は様々な企業のトップの方とお会いし自己研さんを積み重ね自分だけの技というものを常に念頭に置いてまいりました。

3番目の「本音で語りあおう」、そのためには、議論とチームワークを大切しなければなりません。私の経験から、一人でできる事は限られます。仲間を信じて委ね、全員一丸となって事案解決した時の成功の喜びを共にした時の感動はいまだに忘れることができません。

4番目の「広く深く考え、大胆に挑戦しよう」そのためには、情熱的に仕事に取り組み、立ちはだかる壁を乗り越える努力をしなければなりません。艱難辛苦を乗り越えてこそ、人としての成長があり経験値にもなるわけです。調査困難事案の指令を受けたとき心の中で「逃げてはダメだ」をよく繰り返したものです。

5番目の「感謝の心で行動しよう」そのためには、いかなる時でも笑顔で、そして全ての人を師と仰ぎ優れたところを学び得るという姿勢が大切です。相手を好きになり積極的に話を聞くことが問題解決の糸口になったものです。

このようにあらためて、行動規範を創った当時を思い出しますと、弊社の行動規範は、私の国税経験によって生み出されたものかもしれません。

こうして創られた行動規範を何度も何度も繰り返して読むことで生まれた経営理念が「信頼と誇り、源泉は人」です。

私たちは、多くの人々との出会いを通じて、長期的視点に立ち、永続的な顧問先の成長と新しく深みのある企業価値の向上にお手伝いをさせていただきます。その源泉は人であり、一人ひとりの力を最大限に活かします。そして、すべての人々に信頼され、愛され、自らも誇れる税理士事務所となることを目指します。さらに、責任ある税理士事務所として、社会との対話と共感を活動の指針とするとともに、地域社会の発展に寄与し、より多くの人々に心からの「安心」と「喜び」を感じていただきます。

松田哲也税理士事務所

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